日本人は本当にリスク管理がへたくそ。
この前の吉兆の食品偽装なんて恥さらし以外の何者でもない。
見苦しく言い訳するだけでなく、
取引業者やあろうことかパート社員にまで責任転嫁。
経営陣はそれがどれだけ自分たちの信用に
ダメージを与えるかわかってないのです。
おそらくこれから吉兆と聞いた人は
「ああ、偽装した会社ね」
と、二度と近寄らないでしょう。
正確には全国にある吉兆の中の「船場吉兆」がやらかしたのですが、
世間の人はそんな細かいことは知ったこっちゃありません。
間違いなく回復不可能なダメージを負ったわけです。
皆さんも出会いや交際でへまをすることはありえます。
それはもちろん吉兆のように意図的ではなく、
無意識で不可抗力の場合でも、そういうことはありえます。
良くあるのは、
デートに遅れた、またはすっぽかした。
電話をし忘れた。
メールをするのを怠った。
さらには昨日紹介したプロフィールをごまかしちゃった。
といったところ。
普通なら、それほど目くじらを立てることもないかもしれませんが、
相手はドクター。
超多忙な激務を縫ってせっかく予定を空けてくれていたり、
相手を当然のように信頼していたのを、、
すっぽかしたりごまかしたりすれば相手の気持にだって響きます。
ドクターは合理的で保守的で常識家ですから
交際そのものを見直すなんてことも考えられるわけで。。
これは大変なことですよね。
苦労して出会い交際までしていたのに、自分のへまでおじゃんになる。
気が狂いそうになるのも充分うなずけます。
が、ここであわてて言い訳などしてはいけません、絶対に。
吉兆と同じことになります。
おきてしまったことは仕方ありません。
問題はそれをいかに前向きに解決するかです。
ここでいつかも紹介した
石原プロモーションの撮影事故のことを考えて見ましょう。
私はこの事故の対応は究極のリスク管理だと考えています。
既にこの記事を載せてから1年以上経過しています。
ご存知でない方もいると思うので、
かいつまんで経過を紹介しておくと、
石原プロモーションの企画した「西部警察スペシャル」撮影中の
2003年8月12日、若手俳優がスタント中に
スポーツカーの運転を誤って見物客の中に突っ込み、
5人を負傷させていまいました。
直ちに撮影が中止されたのは当然ですが、
その後が仰天です。
負傷者が運び込まれた病院に渡哲也以下、
事故を起こした俳優や役員が急行し、
なんと被害者の前で土下座!!!!
涙を流して謝罪の上、番組企画の中止を宣言したんです。
天下の渡哲也が土下座だけでも驚愕なのに、
1億以上をかけた破格の企画を惜しげもなく中止する。
こう宣言したことで、何もそこまでやらなくても、
という空気が醸成されました。
もちろん被害者は恐縮してしまい、
「見物していた私たちも責任があるから、
放送はやめないで」という声まで上がったそうです。
そして事故から1年後、事故の刑事処分などが一通りすんだ後、
「西部警察」の企画は見事に復活しました。
しかも石原プロは事故でイメージを壊すことなく、
かえって信用を高めることに成功しています。
吉兆との、この違い!
相手が仰天するくらい深く謝罪することで、
相手の感情を和らげ、好印象に転化させる。
これが理想のリスク管理じゃないでしょうか。
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